がんを宣告されても健康に生きるための4つの行動  

 自身が2度のがん宣告の体験と相談者様のサポートをする中で気が付いた「がんを宣告されても健康に生きるための4つの行動」についてまとめました。

 

 「がんと闘うのではなく、がんと共に生きる」、頑張りすぎない

がんのイメージはとても悪く、がんを宣告された瞬間に「死」を連想し、絶望し、時には一時的に記憶を喪失するほどのショックを受ける。治療中は病院のベッドに縛り付けられて、時間と共に衰弱し、ツライ治療の末に患者が亡くなる。

そんなイメージではないですか?

これは半分正解で、半分不正解。

 

がんはほったらかすといずれは死に至る病気であることに間違いないので、死を連想することは間違いではありません。しかし、すぐに死に至るかというと、決してそうとは限らない。治療には様々な選択肢があり、医療の力を借りることでがんと共に生きることができます。

私も昔はがんを体外からやってきた忌むべき存在と信じ、完全に取り除くことでがんを遠ざけようとしたので、手術でがんを完全に体から切り離したことで安心感を得ました。

そしてがんを忘れ、それまでと同じ生活を送った結果、2度目のがんがやってきました。そこで初めて、がんが自分の生き方とリンクをしていて、直接の原因は分からないまでも、自分の生き方が自分からがんを呼び寄せていることに気が付きました。がんは遠ざける存在ではなく、そこから何かを学び、人生を見直すためのきっかけなのです。

早期にがんを発見し、治療を受けることで医学的にはがんを完治することができます。でも、実際はがんの再発に心のどこかで怯え、元がん患者として生きる我々はがんを卒業するのではなく、一生がんと共に生き続けています。がんを経験したことがない人からすると、がんに意識を向けることでがんを呼び寄せると言われますが、がんの経験を無理やり忘れようとすることは自然な生き方ではありません。

がんの治療から5年、10年を生き延びた私たちも何年先、何十年先にがんを再発する可能性があります。いずれは死と向き合う日が来ます。でも、人間はいずれ必ず死を迎えると考えると、その日を迎えるまでに時間の長さが異なるだけで、死を迎えることは自然なことです。

「がんと闘うのではなく、がんと共に生きる」

頑張りすぎず、これでいいんです。

 

 

自分で自分の人生の決断をしましょう

がんになった事が分かると、周囲の大勢の人が善意で色々な選択肢を提案してくれます。〇〇でがんが消えるらしい、がんには△△が良い、□□先生にセカンドオピニオンをしてもらった方が良い。どれも間違いではないので、どれを選択するかはあなたの自由ですが、自分の一生を左右する人生の決断を人に任せて本当に良いと思いますか?

もし、勧められた治療が効果を発揮することがなく、あなたの人生が後戻りできない所まで来てしまったとして、治療を進めてくれて知人の責任を問うことができますか?例え責任を問うことができたとしても、失った時間を取り戻すことはできません。

 大切な人生を左右する決断を他人任せにせず、自分自身で決断をすること。それは相手が医療者であっても、専門家であっても同じこと。どんな治療でも必ずリスクを伴います。リスクが全くなく、治療の効果が高いと言われる治療を何も疑うことなく選択したとしたら、治療の効果が得られないことを想定外と断言することが本当にできますか?

どんなに難しい決断であっても、効果とリスクを理解し、自分で自分の人生の決断をしましょう。ここは他人任せにしてはいけません。きっと後悔します。

 

決断を後押ししてくれる仲間の力を借りましょう

とは言っても、難しい専門用語だらけの先生の話を理解する事は難易度が高いし、もっと手前で先生とコミュニケーションをとることでさえハードルが高いのが現実です。そんな時は、周りで力になってくれる家族、友人、専門家の力を積極的に活用しましょう。

先生(医療者)が話していることはこういうことで、あなたはこの決断をする必要があるけど、どんなリスクがあって、どれぐらい費用が掛かるのか等々、専門家の言葉を翻訳して、あなたの分かる言語にしてくれるサポートがあると、かなりの確率で自分なりの決断を下せるようになるはずです。「自分で決断できる」と信じ、できる可能性を自分から諦めないでください。ここで大切なので決断してくれる人ではなく、情報を翻訳し、あなたが自ら決断を下せるまで待ってくれて、決断を後押ししてくれる仲間の力を借りることです。

健康サポーターは自分らしい決断を下すまでのサポートに力を入れて取り組んでいます。

 

あなたが、もしくは家族がどうしたいかを知りましょう

最後に、ネット上の患者さんの体験談や、書籍、専門家のコメントの中にあなたにとっての正解は存在しません。情報はあくまで情報であって、残念ながら意志を持った決断にはつながらないため、情報を集めて頭でっかちになるほど、決断をするまでに長く苦しい時間を過ごす方が大勢いらっしゃいます。

  

 あなたの決断をするためにむしろ大切なことは、あなたの人生を振り返り、「あなたが、もしくは家族がどうしたいか」を知ること、自分たちの希望に制約があることを知るための補助的な役割をしてくれるのが最低限の情報です。

 家族と病気との向き合い方を話すとき、かなりの確率であなたが1日でも長く生きることを望みます。もし自分ではこれ以上の治療を望まないと思っていたとして、家族から「我々のためにも長生きして欲しい、可能性があるなら治療を受けて欲しい」と懇願された場合、あなたは治療を断念したいと家族に告げることができますか?

ここで1番力を借りたいキーパーソンは医療者ですが、残念ながら医療者には家族会議の中に入って、全員が納得する結論にたどり着くまで支援をするだけの時間がありません。むしろ、ここまでの支援を医療者に求めがちですが、ここまでのサポートを医療者に期待するのは酷な話です。医療者は病気を治療する専門家です。

ここで力を借りたいのは第三者の力ですが、様々な価値観が交錯する難しい状況を整理することは容易ではありません。健康サポーターはコミュニケーションの訓練を受けているため、あなたと家族が希望する結論を出すお手伝いをすることができます。

 

まとめ

〇「がんと闘うのではなく、がんと共に生きる」、頑張りすぎない

〇自分で自分の人生の決断をしましょう

〇決断を後押ししてくれる仲間の力を借りましょう

〇あなたが、もしくは家族がどうしたいかを知りましょう

 

我々の「健康」の定義

「健康」とは病気にならないことはもちろん、

病気になっても自分らしく生きること、

仲間にささえられて一緒につくるものです。

 

 

相談者様の「健康」を心から応援しています。